戸籍上の性別、名前を変更する手続き

体の性別と心の性別が異なる方が、戸籍の性別や氏名を変更したい場合はどういった手続きが必要なのでしょうか。
例えば、戸籍上の性別は男性の方が、戸籍上の性別を変更して女性になり、同居しているパートナーと婚姻できるのでしょうか。
今回の記事では、法律的に性別と氏名を変更するにはどういった手続きが必要なのかについて解説していきたいと思います。
日本で同性のパートナー同士の婚姻は認められるのか、パートナーシップ契約と養子縁組

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戸籍上の性別を変更するには

LGBT女性と男性

トランスジェンダーの方が戸籍上の性別を変更するにはどうすれば良いのでしょうか。
自らが自認している性別と、戸籍上の性別が異なる場合は、自らが望む服装や名前で生活できず、就職や社会生活で不利益を受けることがあります。
そういった不利益を回避するには、通称を使って戸籍を変更せず生活をするか、戸籍の変更や名前の変更することが考えられます。
戸籍を変更するには、戸籍を変更したい方の住所地を管轄する家庭裁判所へ申し立てをします。
申し立てをするには下記の要件全てを満たす必要があります。

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(第3条)
1.20歳以上であること
2.現に婚姻していないこと
3.現に未成年の子がいないこと
4.生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
5.その身体について他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること
条件を全て満たせば、家庭裁判所に申し立て、認められれば性別を変更することができますが、そこまでに性別適合手術を受けたり、医師に診断書を作成してもらったり、精神科の通院など多大な費用と時間が必要となります。

性別を変更したらどうなるのか

LGBTの男性と女性

戸籍上の名前や性別を変更した後に問題となるのは、戸籍上の名前や性別を変更する前の私的な契約の効力はどうなるのかということです。
性別を変更する前に契約した雇用契約や保険契約などは基本的に効力を失わずそのまま効力が残りますが、性別を変更した後の私的な契約や身分関係は変更後の性別で契約をしてください。
戸籍上の性別を変更することによって、同性のパートナーがいたら婚姻をすることも可能です。
ただし、民法736条で養子縁組をしていた同性パートナーは離縁後でも婚姻をすることはできないため注意してください。

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戸籍上の名前の変更

戸籍上の氏名を変更するには、正当な事由が必要です。(戸籍法107条の2
性別を変更するには多額の費用と時間を要するため、戸籍上の性別を変更しないで通称名で生活してる方は、身分証明書や住民票と氏名が異なるため、公的な証明書を提示する時に経緯を説明は苦痛を伴うと思います。
氏名を変更するには、正当事由が必要となり、性同一性障害の診断を受けた方は、改名後に希望する名前の使用実績があれば認められる可能性がありますが、家庭裁判所が様々な事情を考慮に入れて判断します。
戸籍上の名前を変更した後も、性別は異なる扱いを受けます。
そのため、性別も変更したい場合は、費用と時間は要しますが、性別変更の手続きをする必要があります。

戸籍には最初から変更後の性別が記載されるのか

疑問に思う女性

家庭裁判所審判で戸籍上の性別を変更しても、戸籍には性別を変更した事実、両親との続柄の変更、変更前の名前などが残ります。
基本的には、第三者は戸籍を取得することはないかもしれませんが、性別を変更する前の記録を完全に消すことはできません。
公的な書類である戸籍上の記録、住民票の性別を変更する手続きは不要ですが、パスポートに関しては再発行が必要となります。
戸籍上の性別を変更する前に取得した資格の合格証書や卒業証明書など、性別を変更する前に取得した書類に関しては性別を変更する前の名前が記載されているため、生まれながらに変更後の性別であった方と完全に同じ扱いを受けることは難しいのかもしれません。

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まとめ

戸籍上の性別を変更するには、多額の費用や時間を要します。
通称名で生活をしている方も、公的な書類を会社などに提出するときに、通称名でない戸籍上の氏名や性別が記載されるため、書類を提示する際に説明を求められることもあります。
氏名を変更するには、変更予定の名前の使用履歴や性同一性障害である旨の医師の診断などが必要となり氏名を変更しなくてはならない正当な理由が必要です。
日本では同性婚などは認められていないため、同性のパートナーが婚姻するには性別を変更する必要があります。
戸籍や性別を変更しない場合でも、パートナー契約を締結したり遺言を作成してパートナーの方に財産を残す事はできます。
当事務所では、契約書の作成など煩雑な書類を作成するお手伝いをさせていただいております。
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