借地上の建物を相続して空家になってしまったらどうすれば良いのか一般的な相続手続き

ご両親が亡くなり、実家を相続した場合で、亡くなった方と一緒に住んでいた場合は、相続をして居住すれば良いと思いますが、結婚や就職をきっかけに遠方に住んでいる場合は、実家を相続しても、長期間そのままにして空き家としてしまうことがあります。
建物を建築する際に、土地を購入していないで借りている場合は、借地権を相続した場合はどうすれば良いのでしょうか。
今回の記事では、借地上の建物を相続した場合はどういった手続きが必要かについて説していきたいと思います。
特定空家等に行政が行う具体的な措置とは

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不動産の相続の流れ

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相続手続きは、相続人の確定、相続財産の調査、遺言の確認をして、相続人全員で遺産分割協議をします。
相続手続には期限があるものがあるため、期限を守り各種申告や名義変更手続きをする必要があります。

相続手続きは、相続人の確定して、亡くなった方の財産の調査、遺言の有無を確認して、相続税が発生するようであれば、期限内に相続税を申告する必要があります。

相続人の確定

相続人を確定するには、市役所などで、被相続人(亡くなった方)の出生から亡くなるまでの戸籍を収集して、相続人を探します。
被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍を収集した後には、相続人の戸籍が必要となります。
戸籍を収集すると養子になっている親族がいたり、生前に聞いていた事と異なる親族の方が出てくる可能性もありますので、手続きをする際には必ず戸籍の収集が必要となります。
相続人の確定とは直接関係はありませんが、不動産の名義変更をする際には、被相続人の住民票の除票や固定資産の評価証明書、権利証(物件の確認)などが必要となります。

財産調査

財産を調査するには、不動産の権利証や金融機関の預金通帳の残高や支払いなどを確認して、預金と支払いについて確認する必要があります。
他にも有価証券や車などの財産がある場合も別途手続きが必要となります。
亡くなった方と同居されていた方がいれば、ある程度は被相続人の財産を把握していることもありますが、全ての財産を把握していることは少ないです。
専門家でも亡くなった方の全ての財産を調査することは困難です。
生前にエンディングノートが作成してあれば、相続人は財産を把握することができますので、活用することをお勧めいたします。

遺言の確認

相続手続きをする際に、遺言の有無はとても重要です。
生前に、遺言を書いたことを話していれば遺言を探すかもしれませんが、遺言が発見されずに相続手続きが完了してしまうこともあります。
最近では自筆証書遺言を法務局へ預ける制度もありますし、公正証書遺言を作成している可能性があります。
遺言の有無が不明な場合は、自宅を調査して保管証や遺言があるかを確認します。
公正証書遺言を探す場合は、遺言を検索するシステムがあるため、検索するのもいいかもしれません。

不動産を相続した場合の手続き

解説をする女性

相続財産に不動産がある場合は、最終的に管轄の法務局に登記申請をする必要があります。
不動産を所有している場合は、相続人全員で遺産分割協議をして、土地と建物の所有者を相続人の誰にするかを話し合う必要があります。
遺言で指定してある場合は、遺言にしたがって手続きをする必要があります。

土地が借地の場合はどうすれば良いのか

借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は賃借権をいいます
要するに、建物を建てるために土地を借りている状態だと考えていただければ大丈夫です。
土地を借りている場合は、亡くなった方以外の第三者が介在することになりますので、全て相続人のみで完結する話ではなくなります。

借地借家法
(趣旨)
第一条 この法律は、建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃借権の存続期間、効力等並びに建物の賃貸借の契約の更新、効力等に関し特別の定めをするとともに、借地条件の変更等の裁判手続に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 借地権 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう。
二 借地権者 借地権を有する者をいう。
三 借地権設定者 借地権者に対して借地権を設定している者をいう。
四 転借地権 建物の所有を目的とする土地の賃借権で借地権者が設定しているものをいう。
五 転借地権者 転借地権を有する者をいう。

借地借家法 | e-Gov法令検索より引用

借地権について

借地権を有する者を借地権者といい、借地権者に対して借地権を設定するものを借地権設定者といいます。
簡単にいえば、土地を借りている方を借地権者といい、貸している方を借地権設定者といいます。
ご実家の土地が借地の場合は所有権はありませんので、相続の際に別途確認が必要となります。

契約内容の確認

相続する物件の底地が借地の場合は、借地契約の内容を確認する必要があります。
かなり前に契約をしていて、契約書が見つからない場合は、契約の内容がわかるような資料を用意する必要があります。
契約の日付によっては、法律が異なる可能性もありますので、注意が必要です。
因みに借地だと思っていても無償で借りていた場合は、借地借家法が適用されませんので、注意が必要となります。

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借地上の建物を売買したり贈与するには

契約書

現在借地上の建物に住んでいる場合は、契約内容を確認してそのまま、居住することも考えられますが、遠方に住んでいて、住む予定がない場合は売買や贈与を検討しても良いと思います。
借地権の譲渡する際に、特約がある場合は、その内容に従いますが、基本的に借地権を譲渡するには貸主の承諾が必要となります。
貸主の承諾が得られない場合は、裁判所の許可の申し立てをする必要があります。

建物を貸す場合

建物を売買若しくは贈与する際には、貸主の承諾が必要ですが、建物を所有者として第三者に貸し出すには、貸主の承諾が不要となりますので、貸主が売買に難色を示す場合は、相続人は建物を第三者に貸すことができます。

売買や贈与をせず契約を解除する

売買も贈与もしない場合は、部屋を一時的に第三者に貸し出すことも可能ですが、借主なども見つからない場合は、借地契約を合意解除すること検討する必要があります。
建物を合意解除する際には、建物を解体して貸主に引き渡す必要があります。
借地権には存続期間があるのですが、その期間が満了した場合は、更新をしなければ、借地人に建物買取請求権が認められるため、土地を借りている者は貸している者に対して、建物を時価で買い取るように請求することも可能ですが、解除の原因が賃料などを支払わなかった場合など、債務不履行の場合は建物買取請求権は認められません。

借地上の建物が空き家になった場合

借家上の建物でも所有者は責任を負うことになります。
仮に管理が行き届いていなくて強風などで瓦が飛び第三者に怪我を負わせた場合は、責任を負うことになりますし、管理が行き届いていないと行政から指導を受けることもあります。
借地上の建物でも空き家の管理に関しては同じとなります。

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まとめ

借地上の建物の処分は通常の相続と異なり手続きが煩雑です。
長期間手続きが進まない場合は、建物が空き家になる可能性があります。
借地上の建物でも建物の管理者は責任を負うことになります。
相続手続きは戸籍の収集や財産の調査など手続きが煩雑です。
当事務所にご依頼いただければ、戸籍収集から遺産分割協議書まで一括して依頼することが可能です。
相続手続きでお困りのお客様は当事務所の問い合わせフォームからお問い合わせください。

※相続手続きでご不明点がございましたら、是非当事務所に下記の問い合わせフォームからご相談ください
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