自筆証書遺言を作成しても、相続人に発見されなければ作成した遺言書が意味なくなってしまう可能性があります。
遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言がありますが、遺言書が何処にあるのか、遺言を書いているのかをきちんと相続人に伝えておく必要があります。
遺言の有無を相続人などに伝えなかった場合は、相続人は遺言書をどう探せば良いのでしょうか。
今回の記事では、相続人が亡くなった方の遺言をどう探したら良いのかについて解説していきたいと思います。
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遺言書があるか確認したい場合はどうすればよいのか
身近な方がなくなったとき、相続人は相続手続きを行わなくてはなりませんが、その際に遺言書の有無で、相続の手続きが大きく変わります。
相続手続きが終わってから、遺言書が発見されると手続きが煩雑になるため、相続人は遺産分割協議を始める前に、遺言書があるか一応確認をしましょう。
生前に被相続人(亡くなった人)から遺言書を書いてあると聞いてある場合には、対応もできますが、遺言書を書いてあるかわからない時には、遺言書を探すことが難しくなります。自筆証書遺言を探すなら自宅か、法務局で遺言書を保管してもらっている可能性があります。
公正証書遺言の場合は、公証役場で確認をすることができます。
法務局で遺言書が保管されていないか確認をする
自宅に保管証がある場合には、法務局で遺言書が預けてあることがわかります。
自分が関係相続人等に該当する遺言書のことを関係遺言書といいます。
例
1.当該遺言書の保管を申請した遺言書の相続人(相続欠格者又は廃除された者及び相続放棄者を含む)
2.受遺者、遺言により認知するものとされた子、遺言執行者
広告遺言書の有無と保管されている場合には情報開示が受けることができる
誰でも、遺言者が亡くなった後に、遺言書保管所における関係遺言書の保管の有無並びに当該関係遺言書が保管されている場合には、手数料の800円はかかりますが、遺言書保管ファイルに記録されている一定の事項を証明した書面である遺言書保管事実証明書の交付を請求することが可能となります。
この請求は、保管されている法務局以外でも申請をすることができます。
保管されている遺言書の内容を確認した場合にはどうすればよいか
関係相続人等は遺言者が亡くなった後に、手数料である1,400円は発生しますが、遺言書保管ファイルに記録されている事項を証明した書面である遺言書情報証明書の交付を請求することができます。
この請求は全国の遺言書保管所の遺言書保管官に対してできます。
遺言書情報証明書に記載されるのは、遺言書保管ファイルに記録された下記の事項となります。
1.遺言書の画像情報
2.遺言者の氏名、出生年月日、住所及び本籍(外国人であれば国籍)
3.受遺者、遺言執行者等の氏名又は名称及び住所
広告まとめ
遺言書を探すときは、自宅をまず探して、遺言書の有無を確認します。
自筆証書遺言は、法務局で保管されている可能性もあるため、遺言書保管事実証明書で遺言書が預けられているかを確認して、内容を遺言書情報証明書で確認することになります。
公正証書遺言であれば、公証役場に出向けば、遺言書を確認することができます。
遺言書の有無で、その後の相続手続きが変わりますので、相続手続きが開始する前に遺言書の有無を確認するようにしてください。
※遺言書作成・相続手続きでご不明点がございましたら、是非当事務所に下記の問い合わせフォームからご相談ください
内容には、万全を尽くしておりますが、法改正等で内容が異なる場合がございます。ご自身でお手続きをする際は、自己責任でお願い致します。