空き家の所有者の調査方法と所有者が法人の場合

登記簿謄本を取得すれば、誰でも所有者を調査することができます。
空き家の周辺にいる住民の方も、法務局で登記簿謄本を取得すれば、空き家の所有者を調べることができます。
所有者が法人名義で営業をしておらず、所有物件が放置され手続きがされていないことがあります。
今回の記事では、空き家の所有者の調査方法と所有者が個人名義ではなく法人名義の場合はどうすれば良いのかについて解説します。
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個人ではなく法人が空き家の所有者の場合

自宅の近くに空き家があって、所有者が誰か知りたいんだけど、役所とかで教えてくれないのかな?

空き家の所有者の情報は、個人情報のため、所有者を聞いても市区町村の役所では教えてくれませんが、不動産の所有者は法務局で登記されるため、不動産の謄本を取得すれば所有者を確認できます。

一般的に空き家は個人所有のものが多く、居住していた住民が亡くなったりして、相続手続きが未了のまま時間が経過していることが多いですが、空き家は必ず個人が所有しているとは限らず、法人名義で所有しているケースがあります。
法人が本店移転した後も買い手が付かなかったり、経営状況が悪化したり、一人会社の経営者兼株主が亡くなったりして、そのまま物件が放置されていることがあります。
そういった場合はどういった手続きが必要なのでしょうか。

空き家所有者の調査

法務局で不動産の登記簿謄本を取得すれば、所有者を確認することができます。
所有者が法人であれば、一緒に法人の登記簿謄本を取得すれば、役員などの情報も取得することができます。

株式会社、合同会社、合名会社、合資会社などは、会社を設立する際に、法務局で登記するため、法務局で会社の謄本を請求すればどんな状況なのかを把握することができます。

不動産登記簿の取得

法務局で空き家の不動産登記簿を取得して、現在の所有者を確認する必要があります。
不動産の登記簿謄本を取得する際には、住居表示(住所)ではなく地番で請求をするため、住所と地番が同一でなければ、住居表示から請求をすることができません。
物件の住所がわかれば、ブルーマップで確認したりしますが、法務局に電話をすれば、住居表示から地番を教えてくれるところもあるため、住居表示しかわからない場合は、法務局に相談する事をお勧めしております。

法人の登記簿の取得(履歴事項全部証明書)

不動産登記簿謄本の甲区欄の最後に記載されている方が不動産の所有者となります。
所有者が、株式会社などの法人の場合は、法務局で法人登記簿を取得して、その会社がどんな法人か確認できます。
法人を確認することによって、本店や支店の住所や代表取締役など役員の氏名と住所がわかるため、本店に直接行ったり、郵送して連絡をとることもできます。

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法人が営業していない場合

空き家の所有者が法人の場合は、その法人が何らかの理由で営業しておらず放置され、空き家となっている可能性があります。
個人であれば、所有者が亡くなった場合は、相続人がその地位を承継することになりますが、法人所有の財産は相続が発生しません。(株主が亡くなった場合は株式は相続の対象となります)
法人名義で会社が解散登記をしている場合は、清算手続きをしている最中であることが考えられます。
法人は解散登記をしてから、清算手続きをして法人の財産を清算してから清算結了をして、法人格を消滅させることになります。
解散登記されているかは、登記簿謄本を確認すれば記載があるため直ぐに確認することができます。
解散登記がされていても、法人は残っているため、清算中の会社に連絡をとる事も可能です。

清算人とは

法人が解散の手続きをしている場合は、取締役ではなく、清算人が会社を代表として手続きをします。
清算人も法人の登記簿を確認すればその旨が記載されているため、内容を把握することができます。

法人が破産している場合

法人が破産している場合は、破産管財人が会社の代表となります。
破産ではなく、自主的に清算している場合は、清算人が会社を代表することになりますが、破産している場合は破産管財人が破産した会社の財産を金銭に変えて債権者に分配することになります。
破産管財人は会社の財産を金銭にして分配をする必要がありますが、不動産の市場価値がない場合は、買い手が付かないこともあります。
不動産に値段が付かないときには、裁判所の許可を得て、破産財団から放棄されることになるため、金銭にしないで破産事件が終了される事があります。
そうすると法人名義で放置される不動産が発生することになるため、裁判所に清算人選任の申し立てをする必要があります。(会社法478条1項
選任の申立て手続きをするには、清算人となる者がいないこと、利害関係人から申立てがあることが必要となります。
利害関係人は一般的に株主や、監査役、会社債権者が利害関係を有するとされるため、不利益を被っていない、周辺住民の場合は第三者が利害関係人として申立てをすることは難しいと考えます。

まとめ

不動産が法人名義の時には、法務局で不動産の登記簿謄本を取得して、甲区の所有者欄を確認して、法人名義の場合は、法人の登記簿謄本を取得して、その法人に管理をしてくれと頼む必要があります。
法人の登記簿を確認して解散登記がされていれば、清算手続き中のため、取締役の代わりに清算人が会社を代表しているため、清算人に連絡をする必要があります。
清算人の氏名と住所は法人の登記簿謄本を確認すれば記載がされています。
破産している場合は、破産管財人が法人を代表しているため、破産管財人に連絡をすれば状況を把握できる可能性があります。
周辺に空き家があっても、特定空家等でない空き家以外は、利害関係のない第三者ができることは少ないです。
仮にその物件を放置して損害を被っているのであれば、法人を調査して状況を説明して対応して貰うことが大切です。

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