再入国許可とみなし再入国許可の違いと申請方法

在留資格ビザ(VISA)

外国人が帰郷など様々な理由で日本を一時的に離れることがあります。しかし、再び日本に戻るためには、再入国許可またはみなし再入国許可が必要となる場合があります。これらの許可がなければ、日本に戻ることができない、あるいは新たなビザを取得する必要が出てくるかもしれません。この記事では、再入国許可とみなし再入国許可の重要性、それぞれの定義と必要性、申請方法、そして両者の違いについて詳しく解説します。

再入国許可とは

再入国許可とは、日本で在留資格を持って在留する外国人が、一時的に日本を出国し、再び日本に入国しようとする場合に、入国・上陸手続を簡略化するために法務大臣が出国に先立って与える許可のことをいいます。
再入国許可には、1回限り有効なものと、有効期間内であれば何度でも使用できる数次有効のものの2種類があります。その有効期間は、現に有する在留期間の範囲内で、5年間(特別永住者の方は6年間)を最長として決定されます。
再入国許可を受けた外国人は、出国しても在留許可の効力が切れずに(元の在留許可の効力が続いたまま)再び入国できます。また、在留資格も消滅しません。
再入国許可の必要性については、以下の点が挙げられます。

  • 再入国する際の入国審査が簡略化され、査証(ビザ)の取得が免除されます。
  • 日本から出国した後も再び日本に帰ってきて日本での在留を続けたい場合、法律上不要とはいえ、再入国許可を受けることは実質的には必須となります。
  • 再入国許可を受けずに出国した場合、再入国する際には新規の入国と同様に上陸審査において4つすべての要件に適合する必要が生じてしまいます。
  • 再入国許可を受けないままに出国してしまうと、元々有していた在留資格が消滅し、継続して日本に在留していたという履歴もそこで終了します。

以上の理由から、日本に在留している外国人の方は、再入国許可について十分に調べた上で出国する必要があります。

みなし再入国許可とは

みなし再入国許可とは、日本に在留資格を持つ外国人が一時的に日本を出国した後、再び日本に入国するための制度です。この制度は、出国の日から1年以内に再入国する予定の者、特に「3ヶ月」以下の在留期間を決定された者及び「短期滞在」の在留資格を持つ者を除く者が対象となります。
具体的には、出国の際に入国審査官に対して、みなし再入国許可による出国を希望する意図を表明することで、再入国許可の取得を不要とするものです。ただし、以下のような場合には、通常の再入国許可を取得する必要があります。

  • 在留資格取消手続中の者
  • 出国確認の留保対象者
  • 収容令書の発付を受けている者
  • 難民認定申請中の「特定活動」の在留資格を持つ者
  • 日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあることその他の出入国の公正な管理のため再入国の許可を要すると認めるに足りる相当の理由があるとして法務大臣が認定する者

みなし再入国許可の必要性については、以下のようなメリットがあります。

  • 再入国する際の入国審査が簡略化され、新規の入国と同様に上陸審査において4つすべての要件に適合する必要がなくなります。
  • 日本から出国している間も在留資格と日本での在留期間が継続しているものとみなされます。これは、「永住者」の在留資格を得るためにはとても重要なことです。

ただし、再入国許可を受けないままに出国してしまうと、元々有していた在留資格が消滅し、継続して日本に在留していたという履歴もそこで終了します。そのため、再入国許可を受けることは、実質的には必須と言えます。また、1年以上の出国であれば、みなし再入国許可ではなく、通常の再入国許可が必要となります。
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再入国許可の申請方法

再入国許可の申請方法と必要な書類については以下の通りです。

再入国許可申請書

法務省のウェブサイトからダウンロードできます。

在留カードまたは特別永住者証明書

中長期在留者や特別永住者の場合が該当します。

パスポート

提示が必要です。

身分を証明する文書等

申請取次者が申請を提出する場合が該当します。

手数料

一回限りの再入国許可の場合は3,000円、数次の再入国許可の場合は6,000円が必要です。

申請は住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で行い、審査期間は申請日当日に結果が通知されます。また、再入国許可の有効期間は最長5年(特別永住者は6年)です。

みなし再入国許可の申請方法

みなし再入国許可は、日本に在留資格を持つ外国人が一時的に日本を出国し、1年以内に再入国する場合に、通常の再入国許可の取得を不要とする制度です。以下に、その申請方法と必要な書類について詳しく説明します。

申請方法

  • 有効な旅券(中長期在留者の方は旅券及び在留カード)を所持し、出国時に入国審査官に対して、みなし再入国許可による出国を希望する旨の意図を表明します。
  • 具体的には、再入国出国記録(再入国EDカード)に一時的な出国であり、再入国する予定である旨のチェック欄が設けられているので、同欄にチェックしていただき、入国審査官に提示するとともに、みなし再入国許可による出国を希望する旨を伝えます。

必要な書類

  • 有効な旅券
  • 在留カード(または在留カードとみなされる外国人登録証明書)

特別永住者の方についても、みなし再入国許可の対象となります。特別永住者の方のみなし再入国許可の有効期間は、出国の日から2年間です。
ただし、次の場合に該当する方については、みなし再入国許可の対象とならないため、通常の再入国許可を取得する必要があります。

  • 出国確認の留保対象者
  • 収容令書の発付を受けている者
  • 難民認定申請中の「特定活動」の在留資格をもって在留する者
  • 日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあることその他の出入国の公正な管理のため再入国の許可を要すると認めるに足りる相当の理由があるとして法務大臣が認定する者

以上がみなし再入国許可の申請方法と必要な書類についての基本的な情報です。具体的な手続きは、出国前に最寄りの出入国在留管理局で確認してください。また、出国の際には、必ず有効な旅券と在留カードを持参し、出国審査官に提示することを忘れないでください。
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再入国許可とみなし再入国許可の違い

再入国許可とみなし再入国許可は、日本に在留する外国人が一時的に出国し、その後日本に再入国する際に関連する制度ですが、それぞれには以下のような違いがあります。

再入国許可

再入国許可は、日本に在留する外国人が一時的に出国し、その後日本に再入国する際に必要な許可です。

  • この許可を得ると、再入国時に通常必要とされるビザ(査証)が免除され、上陸後は従前の在留資格及び在留期間が継続されます。
  • この許可は、出国するたびに取得する必要があります。
  • 有効期限は最長で5年間、特別永住者は6年間です。
  • 有効期限を延長することが可能です。

メリット

1年以上日本を出国する予定の場合には必要となります。有効期限があり、その期限を延長することが可能です。

デメリット

出国するたびに再入国許可を取得する必要があります。出国するたびに再入国許可を取得する必要があります。

みなし再入国許可

みなし再入国許可は、日本に在留する外国人が一時的に出国し、その後日本に再入国する際に、原則として通常の再入国許可の取得を不要とする制度です。

  • この制度は、出国の日から1年以内に再入国する場合に適用されます。
  • 有効期間は出国の日から1年間となりますが、在留期限が出国の日から1年を経過する前に到来する場合には、在留期限までとなります。

メリット

1年以内に再入国する予定の場合には、通常の再入国許可が不要になります。手数料はかかりません。

デメリット

有効期間を海外の日本大使館等で延長することはできません。特定の在留資格を持つ者(例えば、難民認定申請中の「特定活動」の在留資格を持つ者など)は、みなし再入国許可の対象とならないため、通常の再入国許可を取得する必要があります。
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まとめ

再入国許可とみなし再入国許可は、日本を一時的に出国する際に重要な手続きであり、それぞれの適用条件と手続きを理解することが重要です。どちらの制度も利点と制限がありますので、個々の状況に最適な選択をするためには、十分な情報を得ることが必要です。この記事が、再入国許可とみなし再入国許可についての理解を深める一助となれば幸いです。

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行政書士青嶋雄太
この記事を書いた人
行政書士 青嶋雄太

私は約10年間にわたり法律関連の仕事に従事してきました。司法書士事務所と行政書士事務所での経験を通じて、多くの案件に携わり、幅広い視点から問題を解決してきました。
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