上場企業でない会社の株を売買したい場合の手続き

中小企業支援

上場企業であれば、株式市場があるため、証券会社に口座があれば、証券会社を通して株式を購入できますが、上場企業でない限り公の市場がないため、個人間や株式を発行したい会社が株式を発行する際に申し込みをするしかありません。
上場企業でない会社が株式を売買したい場合はどういった手続きをとれば良いのでしょうか。
広告

中小企業の株式を売買するには

株を売買する女性

株式会社の株主は自由に保有する株式を売買することができますが、非上場企業は自社の株式を公開の市場で売買する方法がありませんし、非公開会社は自社の株式を譲渡する際には、譲渡制限が設定されていますので、そもそも市場があっても、自由に株式を譲り受けることができません。
譲渡制限が設定されていない会社であれば、非上場企業でも会社の承諾なく株式の売買(譲り受けること)は可能です。

非公開会社で株式を売却する場合

非公開会社は株式を移転する際に、会社の承認が必要となるため、実質的に株式の自由な譲渡は難しいですが、会社経営者が生前に会社の経営を譲渡する場合は、経営者が保有する株式を売却等をして株式を移転させます。
親族に株式を移転する場合は遺言によって株式を移転する方法もあります。

事業承継をする際には、株式を現経営者から移転させる必要がありますが、移転するには、株式を売買するか、贈与するか、遺言によって移転させる必要があります。
事業承継で株式を移転する際には、親族への承継自社の役員、従業員への承継第三者に承継する事が考えられます。
事業承継で第三者に株式を移転すれば、老後の生活資金などにもなり、現経営者にもメリットがあります。
広告

株式を売却する価格

株券を保有する女性

上場企業であれば、株式市場があるため証券口座を開設すれば誰でも株式を購入することができますし、価格も個人間で話し合う必要もなく購入できるシステムがあります。
非上場企業だと、公開されている市場がないため、非上場企業の株式を購入する際には、個人間で合意をする必要があります。

売買価格はいくらにすれば良いのか

商品を購入するときは、売主が値段を提示して、買主がそれに合意をすれば売買契約が成立しますが、株式を売買する際は適正な価格で取引をしないと税金が多く発生する可能性があります。
非公開会社であれば、譲渡先の株主が法人、個人で異なり、評価方法を間違えたらリスクも大きい為価格に関しては、税理士に相談する事をお勧めしております。
株式の時価を判断して、売買する価格が決まったら、株式を譲渡した事を証明する書面を作成することも大切ですし、非公開会社であれば株式の譲渡制限が設定されていますので、株式の承認について確認を取っておくことも大切です。
株式を取得した後には、株主名簿の変更を株式会社に求める必要がありますので、忘れないように手続きをしてください。
広告

まとめ

上場企業であれば、自社の株式を取得する市場があるため株式を売却することに困ることはありませんが、非上場企業の場合は自社の株式を譲渡する市場がないため、自由に株式を売却することは難しいです。
日本の中小企業では、家族経営で経営をしている会社も多い為、親族でない第三者が株主になることを望まないケースもあります。
非公開会社の株式の譲渡は価格の面でも難しい点があります。
通常売買はお互いの合意によって値段が決まりますが、税金の問題があるため、時価と相違する金額で売買してしまうと不利益を被る可能性があるため、事前に税理士に相談することをお勧めします。
株式を譲渡した後は株式譲渡契約書を作成して、株式の名義を変更する手続きをします。
当事務所では、契約書などの書類作成、議事録、定款の作成を代行しておりますので、当事務所のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

行政書士青嶋雄太
この記事を書いた人
行政書士青嶋雄太

私は約10年間にわたり法律関連の仕事に従事してきました。司法書士事務所と行政書士事務所での経験を通じて、多くの案件に携わり、幅広い視点から問題を解決してきました。
私たちの事務所では、行政書士としての専門知識だけでなく、提携先の士業事務所と連携し、対応できない案件にも柔軟に対応しています。どんな問題でも、お気軽にご相談いただければ幸いです。

当事務所への問い合わせ方法
ご依頼をご検討のお客様へ
法的な手続きには期限があるものが多くあります。 お客様の中には、相談することを迷っている間に期限が切れてしまい手続きがスムーズに進まないケースが存在しております。 当事務所では、お客様が気軽に相談できるよう初回相談料はいただいておりません。 お気軽に問い合わせフォームからお問い合わせください。 行政書士が親身に対応させていただきます。

※ご依頼をご検討の方は、下記の問い合わせフォームからご相談ください
記事の内容は一般的な内容となっており、個別具体的な案件によっては結論が異なることもございます。
当該コンテンツの正確性、相当性、完全性などに対して当事務所は保証は致しませんのでご了承ください。

中小企業支援