外国人が亡くなった時にはどういった相続手続きが必要か渉外事例

令和2年に在留外国人数は293万人以上になり、外国籍の方が多く日本で学んだり、働いたりして日本で生活を送っています。
日本で働いている外国人は生活するうえで、銀行口座を開設していたり、不動産を購入して日本に一定の財産があることが想定されます。
日本人が亡くなった場合は、日本の法律で、銀行の払い戻しの手続きを行えば良いのですが、外国籍の方も日本人と同じように手続きを行えば良いのでしょうか。
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外国人の相続手続きはどうすれば良いのか

日本に在留していて、外国籍の方が亡くなった場合どういった手続きをとれば良いのでしょうか。
日本人が亡くなった場合と外国人が亡くなった場合の手続きのやり方を記載していきます。

日本人の場合

日本人の場合は、戸籍がありますので、市区町村で被相続人(亡くなった方)の出生から死亡の戸籍を取得して、相続人を確定して、相続財産をどうやって分けるのかを相続人全員で話し合い遺産分割協議をして、どの相続人が財産を相続するかを決めます。
日本人が亡くなった場合は日本の民法で決められたとおりに手続きを行う必要があります。

外国人の場合

日本に在留する外国人の場合は、日本人と同様に日本の法律を適用すれば良いのでしょうか。
外国人の場合は、法の適用に関する通則法36条が適用され、被相続人の本国法が適用されるため、手続きが日本人の相続の時よりも煩雑になります。

法の適用に関する通則法
(相続)
第三十六条 相続は、被相続人の本国法による。

法の適用に関する通則法 | e-Gov法令検索より引用

外国籍の方が日本で亡くなった場合は、日本の法律でなく、外国人の方の母国の法律が適用されるということになります。
そのため、その外国籍の方が相続をする場合は、日本の法律だけでなく、外国人の方の本国法も確認しなくてはなりません。

反致とは

外国人の相続の場合は、被相続人の本国法が適用されるため、その国の法律を調べる必要があると解説しましたが、被相続人の国籍の法律を調査するうえで、その国に日本と同様に法の適用に関する通則法と同じような法律が整備されていて、その内容が、「相続は居所地法による」とされている場合や、「不動産に関することは所在地法による」などと記載されていた場合の事を反致と言い、こういった場合は日本の法律が適用されます。

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外国籍の方が亡くなった時の手続きの主な流れ

外国籍の方が亡くなった場合は、どの法律が適用されるかを確認します。
日本人の場合は、民法に相続に関する事が記載されており、被相続人や相続人の戸籍を調べる事で相続人を確定できるため、容易に相続人を確定できますが、海外では日本のような戸籍制度がない国も多いため、相続人を探すのも一苦労です。
外国籍の方の相続の場合は、親族関係を証明できる公的証明を収集して、日本の法務局や相続手続きを行う機関に対し、推定相続人で作成した相続人は存在しないことを誓った上申書や申述書を提出して手続きを行うこともあります。
日本人の方が亡くなった場合と異なり、ケースバイケースで日本人の相続手続きより手続きが煩雑になることが予想されます。
日本に生活の拠点がある外国人の方は、事前に自分が亡くなった時の事を想定して遺言を作成しておくことをお勧めいたします。

まとめ

日本人が亡くなった場合は、相続人を確定して財産を調査して、相続人全員で遺産分割協議を行い相続財産を誰が相続するかを決めれば良いのですが、外国籍の方が日本で亡くなった場合は、その外国人の本国法が適用されます。
手続きの流れとして外国籍の方の母国の本国法を調べて、その国で集められる公的書類を収集することになります。
日本人の場合でも相続手続きは煩雑で難しいことが多いですが、外国籍に方の相続手続きをご家族が行うことはとても難しいと思いますので、行政書士などの専門家に手続きを依頼することをお勧めいたします。

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そのため、ご自身でお手続きをする際は、自己責任でお願い致します。

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